研究倫理

(1)制度の背景・趣旨

近年のライフサイエンスの急速な発展は、生命科学等の分野に革新的成果をもたらすことが期待される一方、新たに個人の尊厳や人権にかかわるような生命倫理の問題を生じさせる可能性がある。こうした状況を踏まえ、国の総合科学技術・イノベーション会議では重要事項の調査・検討、文部科学省、厚生労働省等では法令・指針の整備を行っている。

例えば、遺伝子組換え技術については、生物多様性への悪影響を防止し、遺伝子組換え生物等の適正な利用の確保を図るため、「カルタヘナ法」が制定されている。

「動物の愛護及び管理に関する法律」では、3R(代替法の活用、使用数の削減、苦痛の軽減)の概念が明記され、国等において動物実験に係る指針等が定められている。

このほか、ヒトゲノム・遺伝子解析研究、疫学研究や臨床研究については、個人の尊厳や個人情報の管理が必要となるため、文部科学省、厚生労働省等の関係省が連携し、各種指針を定めている。

また、日本学術会議が2017年に軍事的安全保障研究に関する声明を出しており、軍事的安全保障研究と見なされる可能性のある研究については、その適切性を目的、方法、応用の妥当性の観点から、技術的・倫理的に審査する制度を設けることが望ましいとしている。

こうした動向を踏まえ、本学においては「研究倫理委員会規程」、「遺伝子組換え実験安全管理規程」、「動物実験管理規程」を定め、遺伝子組換え実験、動物実験、ヒトを対象とする各種研究及び軍事的安全保障研究に対する倫理的配慮の確保を図っている。

(2)研究倫理委員会の概要

遺伝子組換え実験及び動物実験が本学の定める規程を遵守して行われていること、ヒトを対象とする各種研究がヘルシンキ宣言や疫学研究に関する倫理指針等の趣旨に沿った倫理的配慮のもとに行われること並びに軍事的安全保障研究が日本学術会議の声明に即して行われることを目的として、研究倫理委員会規程に基づき、キャンパスごとに必要な研究倫理委員会を設置している。

本委員会は、学長の諮問機関として、遺伝子組換え実験、動物実験、ヒトを対象とする研究及び軍事的安全保障研究について調査・審議し、学長に助言又は勧告を行うことを職務とする。

審査等に当たっては、(1)研究の対象となる者の人権の保護、(2)研究によって生じ得る対象者への不利益及び危険性、(3)研究の対象となる者に理解を求め同意を得る手続、(4)動物祉への配慮、(5)学術が軍事との関係を深めることで学術の本質が損なわれる危惧、等に留意するものとしている。

(3)制度の運用・手続き等

申請の対象となる研究活動を行う教員等は、以下をご確認ください。
南大沢キャンパス研究倫理委員会(学内者のみ接続可能なページです。)

<参考>
○東京都立大学研究倫理委員会規程

担当窓口

南大沢キャンパス
①人文社会学部・法学部・経済経営学部

 東京都立大学管理部文系管理課庶務・会計係 
 E-mail:bunkei-rinri●jmj.tmu.ac.jp

②理学部・都市環境学部
 東京都立大学管理部理系管理課庶務係 
 E-mail:rinrishinsa-rikei●jmj.tmu.ac.jp

③システムデザイン学部 南大沢キャンパス所属
 東京都立大学管理部理系管理課庶務係 
 E-mail:rinrishinsa-rikei●jmj.tmu.ac.jp

④システムデザイン学部 日野キャンパス所属
 東京都立大学日野キャンパス管理部管理課
 E-mail:hino-kenkyurinri●jmj.tmu.ac.jp

⑤健康福祉学部
 東京都立大学荒川キャンパス管理部管理課庶務係 
 E-mail:a-rinri●jmj.tmu.ac.jp

⑥大学教育センター※
 東京都立大学管理部教務課教務係 所属部署宛にご連絡ください

⑦国際センター
 東京都立大学管理部国際課国際連携係 所属部署宛にご連絡ください

⑧学生サポートセンター
 東京都立大学管理部文系管理課庶務・会計係 
 E-mail:bunkei-rinri●jmj.tmu.ac.jp

日野キャンパス
 東京都立大学管理部日野キャンパス管理課
 E-mail:hino-kenkyurinri●jmj.tmu.ac.jp

荒川キャンパス
 東京都立大学管理部荒川キャンパス管理課庶務係企画担当
 E-mail:adm_jig●tmu.ac.jp

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