KAWANO Masaharu
准教授
河野 正治 カワノ マサハル かわの まさはる
プロフィール
最終学歴・学位
筑波大学大学院 人文社会科学研究科 国際公共政策専攻 修了
博士(国際政治経済学)
専門・研究分野
文化人類学、ミクロネシア民族誌、伝統的権威論
研究
研究テーマ
「ポスト植民地期ミクロネシアにおける伝統的権威と身分階層秩序の存立様態に関する人類学的研究」
ポスト植民地期においても首長制の慣習が色濃く残るミクロネシア・ポーンペイ島をフィールドとして、伝統的権威と身分階層のなかでいかに秩序が育まれるのかについて、歴史的な変遷と同時代的な社会条件を踏まえた考察を進めている。特に長期フィールドワークとその後のデータ整理では、複数の価値や論理の交錯という視点から祭宴の場や日常の出来事を捉えなおし、人びとの実践のあり方がどのように変わり、いかに生じるのかを検討してきた。今後は、権威と階層のなかで他者への働きかけがいかに成り立ちうるのかを捉えるために、日常倫理や歓待といった主題を取り入れ、ポスト植民地期ミクロネシアにおける権威と秩序の存立様態について議論を深める予定である。
研究キーワード
権威と権力、礼節と倫理、身分階層制、位階称号、社会的負債、歓待、ポスト植民地期ミクロネシア、ポーンペイ島
詳細情報
【単著】
2019『権威と礼節:現代ミクロネシアにおける位階称号と身分階層秩序の民族誌』風響社。
【論文(査読あり)】
2024「西洋人にルーツを求める系譜語り:ミクロネシア連邦ポーンペイ島の親族関係にみる他者接触と史実性」風間計博・丹羽典生編『記憶と歴史の人類学:東南アジア・オセアニア島嶼部における戦争・移住・他者接触の経験』風響社、309-326頁。
2024(塚原伸治・菅豊と共著)「結節点としてのヴァナキュラー概念:文化人類学と民俗学の対話可能性に向けた一試論」『人文学報』520(2): 23-41。
2022「食物展示の意味をずらす技法:ミクロネシア・ポーンペイ島の儀礼実践にみる価値転換と創造の萌芽」『社会人類学年報』48: 1-19。
2022「それでも野外調査を見据えるということ:人類学的感性を育み続けるために」『人文学報』518(2): 19-35。
2020「序」(特集:歓待の人類学)『文化人類学』85(1): 42-55。
2019(菊池真理、オオツキ・グラント・ジュンと共著)「日常倫理の人類学:関与・判断・主体性」『社会人類学年報』45: 175-184。
2019「今日の首長制にみる負い目と負債のもつれあい:ミクロネシア連邦ポーンペイ島の事例から」(特集 負債をめぐるポリティクス:アジア、アフリカ、オセアニアの事例から)『白山人類学』22: 39-59。
2019「再分配を通じた村人のつながりと差異化:ミクロネシア・ポーンペイ島における首長制と住民の帰属意識」浜田明範編『再分配のエスノグラフィ:経済・統治・社会的なもの』(国立民族学博物館論集)悠書館、175-204頁。
2018「再分配の倫理性:ミクロネシア連邦ポーンペイ島社会における首長制と祭宴の事例から」『史境』75: 40-60。
2016「多様な「名誉」を可視化する:現代ミクロネシア・ポーンペイの首長制にみる「位階秩序」の実演と創造」『文化人類学研究』17: 66-90。
2016「礼節のポリティックス:現代ミクロネシア・ポーンペイの政治秩序形成における敬意表現の役割」『太平洋諸島研究』4: 19-38。
2016 Open Hospitality towards Other Traditional Leaders: Receiving Guests under Chiefly Authority in Pohnpei, Micronesia. People and Culture in Oceania 31: 25-49。
2015「状況に置かれた伝統的権威:ミクロネシア連邦ポーンペイの首長制にみるフレームの緊張」『文化人類学』80(2): 150-171。
【論文(査読なし)】
2022(大島崇彰と共著)「カヴァ飲みのゆくえ:オセアニア島嶼内外における人と在来作物の多義的な関わり合い」大坪玲子・谷憲一(編)『嗜好品から見える社会』春風社。
2021 "Ritual Performance and Agency of Ba: Hierarchy and Mood at Ceremonial Feasts in Pohnpei, Micronesia," In Gaku Kajimaru, Caitlin Coker and Kazuhiro Kazama (eds.) An Anthropology of Ba: Place and Performance Co-emerging. Trans Pacific Press Co., Ltd and Kyoto University Press, pp. 55-71.
2020「政治:ポーンペイの首長制と民主主義」梅﨑昌裕・風間計博(編)『オセアニアで学ぶ人類学』昭和堂、95-104頁。
2018「現代ミクロネシア・ポーンペイ島社会における儀礼的貢納の時間性:土地の豊饒性に還元されない最高首長への初物献上をめぐって」『歴史人類』46: 3-33。
2011「首長への不満と再分配の魅力:現代ポーンペイにおける最高首長の権威の相対化」『日本オセアニア学会 NEWSLETTER』101:11-21。
【書評・文献紹介】
2019 小林誠著『探求の民族誌:ポリネシア・ツバルの神話と首長制の「真実」をめぐって』、『コンタクト・ゾーン』11: 435-441。
2018 里見龍樹著『「海に住まうこと」の民族誌:ソロモン諸島マライタ島北部における社会的動態と自然環境』、『コンタクト・ゾーン』10: 384-391。
【翻訳】
2021 (石田慎一郎との共訳)ギリッシュ・ダスワニ著「「ゴッド・イズ・グッド」」―ガーナにおける汚職とそのペンテコステ派教会にみる見せかけ」『人文学報』517(2): 35-50。
【その他(エッセイなど)】
2022「首長に負うこと、負わないこと:ミクロネシア連邦ポーンペイ島にみる称号と負債」(巻頭特集:デット―「負債/負目」研究の最前線)『フィールドプラス』27: 4-5。
2020「季節がかわるとき:初物献上の行方をめぐって」神本秀爾・岡本圭史編『マルチグラフト:人類学的感性を移植する』集広舎、94-105頁。
2019「称号とともに生きる:変わっていくわたしとポーンペイ島民」神本秀爾・岡本圭史編『ラウンド・アバウト:フィールドワークという交差点』集広舎、131-140頁。
2016「見出された多様な価値:ミクロネシアにおける世界遺産申請の過程から」『月刊みんぱく』40(2): 16-17。
2010「世界の市場と朝ごはん:ミクロネシア」『ちゃぐりん』47(1): 124-127、家の光協会。
2010「ミクロネシア連邦」『Fieldnet:フィールドワークする研究者の知と知をつなぐ』、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、http://fieldnet.aa-ken.jp/area/oceania/Micronesia。
2019『権威と礼節:現代ミクロネシアにおける位階称号と身分階層秩序の民族誌』風響社。
【論文(査読あり)】
2024「西洋人にルーツを求める系譜語り:ミクロネシア連邦ポーンペイ島の親族関係にみる他者接触と史実性」風間計博・丹羽典生編『記憶と歴史の人類学:東南アジア・オセアニア島嶼部における戦争・移住・他者接触の経験』風響社、309-326頁。
2024(塚原伸治・菅豊と共著)「結節点としてのヴァナキュラー概念:文化人類学と民俗学の対話可能性に向けた一試論」『人文学報』520(2): 23-41。
2022「食物展示の意味をずらす技法:ミクロネシア・ポーンペイ島の儀礼実践にみる価値転換と創造の萌芽」『社会人類学年報』48: 1-19。
2022「それでも野外調査を見据えるということ:人類学的感性を育み続けるために」『人文学報』518(2): 19-35。
2020「序」(特集:歓待の人類学)『文化人類学』85(1): 42-55。
2019(菊池真理、オオツキ・グラント・ジュンと共著)「日常倫理の人類学:関与・判断・主体性」『社会人類学年報』45: 175-184。
2019「今日の首長制にみる負い目と負債のもつれあい:ミクロネシア連邦ポーンペイ島の事例から」(特集 負債をめぐるポリティクス:アジア、アフリカ、オセアニアの事例から)『白山人類学』22: 39-59。
2019「再分配を通じた村人のつながりと差異化:ミクロネシア・ポーンペイ島における首長制と住民の帰属意識」浜田明範編『再分配のエスノグラフィ:経済・統治・社会的なもの』(国立民族学博物館論集)悠書館、175-204頁。
2018「再分配の倫理性:ミクロネシア連邦ポーンペイ島社会における首長制と祭宴の事例から」『史境』75: 40-60。
2016「多様な「名誉」を可視化する:現代ミクロネシア・ポーンペイの首長制にみる「位階秩序」の実演と創造」『文化人類学研究』17: 66-90。
2016「礼節のポリティックス:現代ミクロネシア・ポーンペイの政治秩序形成における敬意表現の役割」『太平洋諸島研究』4: 19-38。
2016 Open Hospitality towards Other Traditional Leaders: Receiving Guests under Chiefly Authority in Pohnpei, Micronesia. People and Culture in Oceania 31: 25-49。
2015「状況に置かれた伝統的権威:ミクロネシア連邦ポーンペイの首長制にみるフレームの緊張」『文化人類学』80(2): 150-171。
【論文(査読なし)】
2022(大島崇彰と共著)「カヴァ飲みのゆくえ:オセアニア島嶼内外における人と在来作物の多義的な関わり合い」大坪玲子・谷憲一(編)『嗜好品から見える社会』春風社。
2021 "Ritual Performance and Agency of Ba: Hierarchy and Mood at Ceremonial Feasts in Pohnpei, Micronesia," In Gaku Kajimaru, Caitlin Coker and Kazuhiro Kazama (eds.) An Anthropology of Ba: Place and Performance Co-emerging. Trans Pacific Press Co., Ltd and Kyoto University Press, pp. 55-71.
2020「政治:ポーンペイの首長制と民主主義」梅﨑昌裕・風間計博(編)『オセアニアで学ぶ人類学』昭和堂、95-104頁。
2018「現代ミクロネシア・ポーンペイ島社会における儀礼的貢納の時間性:土地の豊饒性に還元されない最高首長への初物献上をめぐって」『歴史人類』46: 3-33。
2011「首長への不満と再分配の魅力:現代ポーンペイにおける最高首長の権威の相対化」『日本オセアニア学会 NEWSLETTER』101:11-21。
【書評・文献紹介】
2019 小林誠著『探求の民族誌:ポリネシア・ツバルの神話と首長制の「真実」をめぐって』、『コンタクト・ゾーン』11: 435-441。
2018 里見龍樹著『「海に住まうこと」の民族誌:ソロモン諸島マライタ島北部における社会的動態と自然環境』、『コンタクト・ゾーン』10: 384-391。
【翻訳】
2021 (石田慎一郎との共訳)ギリッシュ・ダスワニ著「「ゴッド・イズ・グッド」」―ガーナにおける汚職とそのペンテコステ派教会にみる見せかけ」『人文学報』517(2): 35-50。
【その他(エッセイなど)】
2022「首長に負うこと、負わないこと:ミクロネシア連邦ポーンペイ島にみる称号と負債」(巻頭特集:デット―「負債/負目」研究の最前線)『フィールドプラス』27: 4-5。
2020「季節がかわるとき:初物献上の行方をめぐって」神本秀爾・岡本圭史編『マルチグラフト:人類学的感性を移植する』集広舎、94-105頁。
2019「称号とともに生きる:変わっていくわたしとポーンペイ島民」神本秀爾・岡本圭史編『ラウンド・アバウト:フィールドワークという交差点』集広舎、131-140頁。
2016「見出された多様な価値:ミクロネシアにおける世界遺産申請の過程から」『月刊みんぱく』40(2): 16-17。
2010「世界の市場と朝ごはん:ミクロネシア」『ちゃぐりん』47(1): 124-127、家の光協会。
2010「ミクロネシア連邦」『Fieldnet:フィールドワークする研究者の知と知をつなぐ』、東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所、http://fieldnet.aa-ken.jp/area/oceania/Micronesia。
第19回日本オセアニア学会賞(単著『権威と礼節:現代ミクロネシアにおける位階称号と身分階層秩序の民族誌』に対して)
・日本文化人類学会(会員:2006年~、関東地区研究懇談会幹事:2020年~、研究大会実施委員:2020~2021年、選挙管理委員会:2021年)
・日本オセアニア学会(会員:2007年~、関東地区研究例会:2021~2022年、PCO(学会誌)担当理事:2023年~)
・歴史人類学会(会員:2017年~)
・現代文化人類学会(会員:2008年~)
・太平洋諸島学会(会員:2014年~)
・東京都立大学社会人類学会(会員:2018年~、編集委員:2020年~)
・日本オセアニア学会(会員:2007年~、関東地区研究例会:2021~2022年、PCO(学会誌)担当理事:2023年~)
・歴史人類学会(会員:2017年~)
・現代文化人類学会(会員:2008年~)
・太平洋諸島学会(会員:2014年~)
・東京都立大学社会人類学会(会員:2018年~、編集委員:2020年~)
・慶應大学大学院社会学研究科・非常勤講師「文化人類学演習」「文化人類学特殊演習」(2022年度~)
・法政大学経済学部・兼任講師:「経済人類学A」「経済人類学B」(2021年度~)
・同志社大学グローバル地域文化学部・嘱託講師:「アジア・オセアニア地域の歴史2(オセアニア)」「国際教養基礎論1-57(オセアニア文化概論) 」(2019年度)
・東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同研究員(2019年度~現在)
・東京都北区中央公園文化センター講座「オセアニア島嶼地域へのいざない:歴史・文化・生活」講師:「ミクロネシアの歴史・文化・生活:ポーンペイ島の伝統政治と近代政治」(2018年11月4日)
・立教大学異文化コミュニケーション研究科・兼任講師:「グローバル文化研究基礎論」(2018年度)
・立教大学異文化コミュニケーション学部・兼任講師:「フィールドワーク」(2018年度)
・国立民族学博物館共同研究員(2018年度~現在)
・筑波大学人文・文化学群人文学類・非常勤講師:「文化人類学概説a」(2017年度)
・東洋大学生命科学部・非常勤講師:「文化人類学入門」(2016~2017年度)
・埼玉県立大学保健医療福祉学部・非常勤講師:「地域文化研究C(オセアニア)」(2015~2016年度)
・国立民族学博物館共同研究員(2015年度)
・報徳看護専門学校・外部講師:「文化人類学」(2013~2014年度)
・法政大学経済学部・兼任講師:「経済人類学A」「経済人類学B」(2021年度~)
・同志社大学グローバル地域文化学部・嘱託講師:「アジア・オセアニア地域の歴史2(オセアニア)」「国際教養基礎論1-57(オセアニア文化概論) 」(2019年度)
・東京外国語大学アジア・アフリカ言語文化研究所共同研究員(2019年度~現在)
・東京都北区中央公園文化センター講座「オセアニア島嶼地域へのいざない:歴史・文化・生活」講師:「ミクロネシアの歴史・文化・生活:ポーンペイ島の伝統政治と近代政治」(2018年11月4日)
・立教大学異文化コミュニケーション研究科・兼任講師:「グローバル文化研究基礎論」(2018年度)
・立教大学異文化コミュニケーション学部・兼任講師:「フィールドワーク」(2018年度)
・国立民族学博物館共同研究員(2018年度~現在)
・筑波大学人文・文化学群人文学類・非常勤講師:「文化人類学概説a」(2017年度)
・東洋大学生命科学部・非常勤講師:「文化人類学入門」(2016~2017年度)
・埼玉県立大学保健医療福祉学部・非常勤講師:「地域文化研究C(オセアニア)」(2015~2016年度)
・国立民族学博物館共同研究員(2015年度)
・報徳看護専門学校・外部講師:「文化人類学」(2013~2014年度)
- 社会人類学基礎演習<901>
- 民族誌特殊講義
- 民族誌研究演習
- 社会人類学基礎演習
- 民族誌特殊講義
- 民族誌研究演習
- 社会人類学第二研究演習Ⅰ
- 社会人類学第二特論演習Ⅰ
- 社会人類学第二研究演習Ⅱ
- 社会人類学第二特論演習Ⅱ
- フィールドワークからみる現代世界
- 組織再編前旧課程の同時開講科目等が含まれており、掲載されている全ての科目を開講するわけではありません。
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