牧野富太郎博士の“最後の1ピース”が集結!
牧野標本館では、牧野富太郎博士が収集した約40万枚におよぶ貴重な植物標本を整理・収蔵してきました。牧野博士の自宅に保存されていた標本の多くは新聞紙に包まれた状態で保管されており、種名や採集地などの情報が欠けているものも少なくありませんでした。そのため、これらの膨大な標本を同定・整理するには、植物分類学の専門知識と、長年にわたる緻密で地道な作業が不可欠でした。
なかでも、分類同定が極めて難しいことで知られるタケ・ササ類(イネ科タケ亜科)の標本については、東京大学や東北大学の研究者の協力を得ながら、長年にわたり各地で分散して同定作業が進められてきました。
このたび、これら約18,000枚のタケ・ササ類標本がすべて牧野標本館に集約され、収蔵に向けた最終的な整理作業を本格的に開始しました。今回集約された標本群は、牧野博士が遺した膨大な標本コレクションの「最後の1ピース」とも言える重要な存在であり、牧野標本館における同博士のコレクションを完成へと導く基盤となるものです。
本取り組みは、分類が難しいタケ・ササ類の体系的理解を深化させるだけでなく、これまで困難であったタイプ標本の特定を進めることで、植物分類学の発展や植物多様性の理解に大きく貢献することが期待されます。
牧野標本館では、今後も学術研究の基盤となる標本の整理・保存を着実に進めるとともに、その成果を広く社会へ還元する取り組みを積極的に推進してまいります。
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旧東京都立大学深沢キャンパス時代の段ボール箱 |
東京大学で整理・管理された標本 |
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現在の整理作業風景 |
整理作業の過程で発見された、牧野富太郎博士による池長植物研究所宛標本送付時のカバー |
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