プレミアム講座とは首都大学東京教員の専門的かつユニークな研究の内容を紹介する講座です。2019年11月9日(土) に飯田橋キャンパスで「日本酒を深く知る-日本酒の科学」を開講しました。
はじめに、眞鍋康子准教授(首都大学東京 大学教育センター)から、講座の概要と「味覚」についての講義がありました。人間が「おいしい」と感じる要素には、その食品の情報や、その人の文化や経験によるもの等の他、普段はあまり感じないが、生理的欲求によるおいしさもあると話し、「日本酒にも生理的なおいしさはあるか」という疑問から、情報や文化・経験を持たない動物(ラット)にも、日本酒の嗜好の違いが表れるかという研究結果などを紹介しました。
眞鍋康子准教授
つづいて、宇都宮仁先生(日本酒造組合中央会理事、元東京国税局鑑定官室長)から日本酒の醸造方法と味わいの違いについての講義がありました。日本酒とワインの成分比較、原料と天候の影響の違いなどの導入講義から、日本酒の醸造過程にそって詳しい説明があり、日本酒の味わいの違いが生まれるポイントは様々あると話しました。
宇都宮仁先生
最後にきき酒です。受講者の前に9種類のお酒が運ばれ、教室にお酒の香りが立ち込めました。
1.目で色や濁りの有無などを観察する。
2.鼻で香りをみる。
3.口で味、口当たり、後味をみる。
という順で、先生と一緒に9種類のお酒のきき酒をしました。長期間熟成した日本酒は、紹興酒のような香りがして驚きがありました。きき酒をしながら、お燗をするとどのように変わるのか、どんな料理と相性が良いのかなどの講義を受け、講座は終了しました。
9種類のお酒 |
貴醸酒8年熟成 |
プレミアム講座とは
プレミアム講座は首都大学東京教員の専門的かつユニークな研究の内容を紹介する講座です。興味のある方々に受講していただくよう特別価格で提供しており、入会金も不要(一般の方)です。オープンユニバーシティに興味をお持ちの方で、入会を迷われている方は、ぜひプレミアム講座で体験してみてください。
冬期講座(1~3月)の予定 ※申込開始日12月2日(会員)、12月4日(会員以外)
1月29日(水)18:30~20:30 医療系ドラマの探究(その1)-「コードブルー」を見て臓器移植について考える
2月7日(金)19:00~20:30 防災教育のいま“知識”から“体験”へ