デジタルシフトによる消費スタイルの変化を捉える
2020年の新型コロナ流行により、世界は大きな混乱に見舞われています。その中で、改めて大きな存在感を示しているのは「デジタル」です。GAFAと呼ばれるデジタル時代の巨大企業はもとより、教育現場でさえ、 ZOOMやTeamsが当たり前のように用いられるようになりました。こうしたデジタルシフトは、今後ますます加速していくことが予想されます。経済も経営も、それから社会全体にとっても、デジタルを無視することはできなくなっています。
なぜGAFAはここまで巨大企業になったのか、世界の経済にどのような影響を及ぼしているのか。そして、私たちはこうしたデジタル時代の経済や経営にどのように向き合えば良いのか。どんな企業も、最初から今のような姿だったわけではありません。経済のあり方も、同じ資本主義においてその形を変えています。そして何より、私たちの消費スタイルこそ、デジタルの発展の中で大きく変わってきたことに目を向ける必要があります。
ネット上にあふれかえる世界中の人々の投稿は、時に大きな世論を形成し、社会を動かし、政治にも影響します。同時に、フェイクニュースも流行し、社会を間違った方向へ導いてしまうこともあります。私たちが望むことでデジタルシフトはますます進み、デジタル時代が到来することによって、経済や経営もまた形を変えていきます。循環するメカニズムを捉え、そのマネジメントを考える必要があります。
Profile
経営学研究科経営学専攻
水越康介教授
神戸大学大学院経営学研究科博士後期課程修了。博士(商学)。2019年より現職。