2026年9月7日、都市環境科学研究科環境応用化学域の大学院生3名が、第14回アジア・オセアニア光化学国際会議(APC2026)において、Outstanding Poster AwardおよびImpressive Poster Awardを受賞しました。アジア・オセアニア光化学協会(APA)は、アジア・オセアニア地域の光化学研究者が参加する国際学術団体です。同協会が主催するアジア・オセアニア光化学国際会議(APC)は1996年の第1回以来開催されている国際会議で、2026年9月4日から8日に神戸商工会議所会館にて第14回大会(APC2026)が開催されました。Outstanding Poster AwardおよびImpressive Poster Awardは、本会議におけるポスター発表のうち、特に優れた発表を行った発表者に贈られる賞です。
第14回アジア・オセアニア光化学国際会議(APC2026)
■受賞学生
都市環境科学研究科環境応用化学域 博士前期課程2年 保坂亜衣
都市環境科学研究科環境応用化学域 博士前期課程1年 西村鉄平
都市環境科学研究科環境応用化学域 博士前期課程2年 髙橋央廉
(指導教員 都市環境科学研究科環境応用化学域 髙木慎介教授、石田洋平准教授)
■受賞内容
【保坂亜衣】
受賞賞名:Outstanding Poster Award
発表題目:Adsorption Behavior of Anionic Porphyrins on LDHs with Different Charge Densities
研究内容:私たちの研究室では、負に帯電した粘土ナノシートである合成サポナイトに注目し、そのホスト-ゲスト複合体のユニークな光化学特性を報告してきました。水中で単層に剥離できるサポナイトのようなカチオン性粘土と比較すると、アニオン性粘土である層状複水酸化物(LDH)は高い電荷密度のため、剥離がより困難です。本研究では、電荷密度が異なるLDHを合成し、LDHの剥離を対陰イオン交換によって検討しました。続いて、剥離させたLDHにアニオン性ポルフィリンを吸着させ、その吸着挙動を明らかにしました。
【西村鉄平】
受賞賞名:Impressive Poster Award
発表題目:Effect of a Saponite Surface on the Photocycloreversion Reaction of a Cyclobutane Derivative(サポナイト表面がシクロブタン誘導体の光開環反応に及ぼす影響)
研究内容:本研究では、原子レベルで平滑な平面を有する粘土鉱物が、その立体効果によって分子の反応性を向上させるという新たな概念を提唱した。この概念に基づき、光照射により環開裂を起こすシクロブタン誘導体を粘土表面上で反応させたところ、反応が促進されることが明らかとなり、提唱した効果を実証した。
【髙橋央廉】
受賞賞名:Impressive Poster Award
発表題目:Effects of Clay Particle Size on Photochemical Behavior of J-aggregates / Clay Nanosheet Complex(粘土ナノシートの粒径が色素J会合体/粘土ナノシート複合体の光化学挙動に及ぼす影響)
研究内容:本発表では、色素分子-無機ナノシート複合体において、色素分子集合体の一種である、J会合体の集合構造と光化学特性を制御する方法を報告しました。従来法では困難な光化学特性の精密制御を実現し、分子集合体の光化学挙動と構造の関係性を解析することで、集合構造も精密に制御できていることを明らかにしました。
■受賞コメント
【保坂亜衣】
この度は、このような素晴らしい賞をいただき、大変光栄に思います。今回の受賞は、日頃から熱心にご指導くださった髙木先生、石田先生、嶋田先生をはじめ、これまで支えてくださった多くの皆様のおかげだと感じています。皆様に心より感謝申し上げます。今回の受賞を励みに、今後もより良い研究成果につなげられるよう、一層努力していきたいと思います。
【西村鉄平】
この度は栄えある賞をいただき、大変光栄に思います。紆余曲折あったこの研究ですが、今回このような形で評価されたことを大変うれしく思います。指導教員の高木先生をはじめ、本研究に関わった全ての方々に感謝を申し上げます。今後、一層深い研究となるよう、日々精進してまいります。
【髙橋央廉】
このたびはAPC2026 Impressive Poster Awardをいただき、大変嬉しく思います。国際的な場で自身の研究を評価していただけたことは、大きな励みとなりました。このような成果を得ることができたのは、ご指導・ご助言を賜りました先生方をはじめ、日頃から研究を支えてくださった研究室の皆様のご助力があってこそだと感じています。今回の受賞を励みに、今後もより一層研究に励み、さらなる成果を目指してまいります。



