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都市環境学部観光科学科の川原晋教授が、2025年度の「土木学会デザイン賞」 優秀賞、及び「東京都公園協会賞」最優秀賞を受賞しました!

2026年1月31日(日)に行われた土木学会デザイン賞授賞式で、高尾山ふもと公園・案内川のプロジェクトチームの代表として、川原教授に表彰状が贈呈されました。川原教授は、八王子市の景観アドバイザー等として、まちづくりの全体統括、デザイン監修を行いました。

 土木学会デザイン賞は土木学会景観・デザイン委員会が主催する顕彰制度です。公募対象を広く土木構造物や公共的な空間に求め、計画や設計技術、制度の活用、組織活動の創意工夫によって周辺環境や地域と一体となった景観の創造や保全を実現した作品、およびそれらの実現に貢献した関係者や関係組織の顕彰を行っています。

 また、東京都公園協会賞は、東京を緑豊かな都市にするため、「緑と水」の普及啓発等に参加・貢献した個人または団体を対象に、「技術」「論文」「実施記録及び報告」「ボランティア・社会貢献活動」の4部門に分けて作品を公募し、優れた作品を表彰しています。

【受賞内容】
受賞作品名 高尾山ふもと公園・案内川 〜一体的整備による高尾山麓の魅力ある水辺空間の創出〜
年間300万人が登山する高尾山の麓に生まれた、河川と公園の一体的整備による、高尾山口駅前のかわまち空間です。地域住民の暮らしの場でもある駅周辺は、観光客増大による課題を抱えており、八王子市は2011年以降、景観計画の重点地区指定、都市計画方針・整備計画、オーラルヒストリー調査と、暮らしと観光交流の共存するまちづくりに取り組んできました。2017年頃に検討が始まった東京都による案内川の河川改修の機会を捉え、八王子市も河川沿いの公有地を公園として整備することとし、洪水防災力を高めつつ、地域住民と来訪者にとって登山以外の麓の魅力を感じられる場、活動できる場として整備したのが「高尾山ふもと公園・案内川」です。観光客の季節平準化や、生活者と登山客動線の整理、複雑な地域力学を解く契機となる整備となりました。
 川と人の関係性を蘇らせた意欲的な場づくりであること、東京都と八王子市の複数部署が連携し管轄を越えた横断的な整備が行われたこと、景観アドバイザーが継続的に計画や議論の場づくりに関わったことで、計画地にとどまらないエリア価値の向上に繋がっていること、地域内外の人々の新たな目的地となっていること等で、公共空間整備にかかる今後の模範となる好事例として高く評価されました。

image-1一年中、川遊びを楽しむ光景が見られる人気スポットになった。

image-2行政の管轄をまたぐ一体的な空間整備が行われた。

 

image-3オーラルヒストリー調査で発掘した地域の川遊びの記憶を計画に活かした。

 

image-4活用イメージ(八王子市公園課発行パンフレットより)

■受賞にあたってのコメント

この由緒ある賞に、計画・設計チームのみなさん、多くの行政関係組織と一緒に表彰いただけたことを嬉しく思います。調査やワークショップを通して、共に考えてきた地元の市民や企業の皆様との協働の賜物でもあります。

私は、2016年度からの高尾山麓エリアの都市計画方針の策定時から参画し、その後も、景観アドバイザーの立場で、まちづくりの全体統括、デザイン監修を行ってきました。また、観光科学科の演習授業や研究のフィールドとして関わってきました。特に、共同研究として、都市計画課と川原研究室学生と一緒に取り組んだ、地域のキーパーソンへ生業や地域への関わりの歴史を聞くオーラルヒストリー調査は、その後の計画策定や合意形成に資するための図版化など独自のまとめ方を行い、今回の整備にも活かされました。この川原研流オーラルヒストリー調査は、その後、他地域でも用いる重要な計画メソッドとなり、「理論研究と実践の両輪」の取り組みの好例となっています。

一年中、川に降りて、親子の笑顔を見ることができる場所を、引き続き大事に育てていければと思います。高尾山口駅の目の前です。ぜひ、遊びに行ってください!

■関連リンク

川原研究室 高尾山地区 観光まちづくり研究

八王子市公式HP 公園整備の経緯