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都市環境科学研究科都市政策科学域 博士後期課程の学生が、日本土地環境学会 奨励賞を受賞しました!

都市環境科学研究科都市政策科学域 博士後期課程3年の杉山雄さんが、日本土地環境学会 奨励賞を受賞しました。

<論文タイトル>
「探索的テキスト分析による環境アセスメント審議会議事録の主体と基準に関する考察」 

<著者名>
都市環境科学研究科都市政策科学域 博士課程 杉山雄(朝日ちさと教授 指導)

<論文概要>
 我が国の環境アセスメントの大半をしめる事業アセスメントは、環境の意思決定や合意形成のための手段として十分に機能していないとの批判が根強い。制度面、技術面において多基準・多主体であるはずの環境アセスメント制度だが、制度内において多くの主体が有する価値観の違いに応えることができず、そのため、各主体別の基準が十分にくみ取られることがないためではないか。
この問いに答えるには、現行の環境アセスメント制度について、主体別の多基準という視点で評価をおこなうことにより、そのなかで知識や経験が異なる参加者同士の討議がどのように行われているのか、を客観的に把握することが必要である。
本研究では、東京都と川崎市の条例アセスメントを題材に、議事録から得られた言語データを様々な視点から多変量解析の手法で探索的に分析することにより、これまで明らかになることのなかったそこでの議論やコミュニケーションの構造等を把握するとともに、それらを視覚化して表示することを試みた。 その結果、いくつかの案件の議論の構造等の間にはあきらかな「差異」があることが、議事録の言語データから読み取ることができた。審議会の議論の全体像の把握は、審議の過程において、一定の「討議の質」が維持されていること等を今後、検証するにあたっても少なからぬ貢献をしていくものと考える。 

受賞者のコメント

 このたび、論文「探索的テキスト分析による環境アセスメント審議会議事録の主体と基準に関する考察」に対し、奨励賞をいただきましたこと、大変光栄に存じます。これを励みに今後とも精進してまいります。


image-1 日本土地環境学会 会長 柳憲一郎 教授(左)  杉山雄さん(右)
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