都市環境学部観光科学科の川原晋教授の研究室が参画する「長門湯本温泉観光まちづくりプロジェクト」が、2020年度のグッドデザイン賞を受賞しました。
本プロジェクトは、山口県長門市の行政や地元まちづくり協議会をはじめとする地域の方々、旅館関係者をはじめとする地元事業者が一体となって、活力を失っていた長門湯本温泉のまちづくりを実施するため、2016年に開始しました。(プロジェクトの詳細はこちら:http://www.comp.tmu.ac.jp/ssm/other/pg291.html)
川原教授及び川原研究室は、本プロジェクトへデザイナーとして参画しました。その際、観光まちづくりの視点から以下のことを実施しました。
- 景観ガイドラインへの、地域一体による「もてなし景観」を実現するための助言
- 地域一級の資産である茶陶 萩焼を、そのブランド毀損に配慮しながら温泉地の魅力向上に活用するための基盤資料「萩焼深川窯史」の作成
- エリアコンセプトの検討支援
- 住民や従業員の生活満足度の向上のためのモニタリング調査手法の検討
今回、働き手や暮らし手が誇りを感じることにより暮らしを楽しみ、地域自らが事業主体となって経済循環を起こし、来訪者と特別な空間と体験の共有ができるような、持続可能な観光地域づくりのための空間整備と活用体制の構築や、観光地経営のデザイン、そこにいたるまでの社会実験を通した合意形成と協力体制構築などが高く評価されました。
研究室からのコメント
大学研究者、研究室の果たせた役割は限られたものではありますが、現場で奮闘した地元の皆さんや専門家の並々ならぬ覚悟と熱意の取り組みの一端に参画できたことに感謝し、引き続き大学だからできることを模索しながら、応援をしていきたいと思います!
また、長門湯本温泉の取り組みが多くの地域のヒントとなるように発信していきたいと思います。
グッドデザイン賞とは
グッドデザイン賞は、デザインによって私たちの暮らしや社会をよりよくしていくための活動です。1957年の開始以来、シンボルマークの「Gマーク」とともに広く親しまれてきました。
グッドデザイン賞は、製品、建築、ソフトウェア、システム、サービスなど、私たちを取りまくさまざまなものごとに贈られます。かたちのある無しにかかわらず、人が何らかの理想や目的を果たすために築いたものごとをデザインととらえ、その質を評価・顕彰しています。
さらに、複雑化する社会において、課題の解決や新たなテーマの発見にデザインが必要とされ、デザインへの期待が高まっています。グッドデザイン賞は、審査と多様なプロモーションを通じて、デザインに可能性を見出す人びとを支援し、デザインにできること・デザインが生かされる領域を広げ、私たちひとりひとりが豊かに、創造的に生きられる社会をめざしています。(グッドデザイン賞HP抜粋:https://www.g-mark.org/about/)
出典
グッドデザイン賞ホームページ:https://www.g-mark.org/award/describe/51042
川原研究室ホームページ:http://www.comp.tmu.ac.jp/ssm/other/pg291.html
長門湯本みらいプロジェクトホームページ:https://yumoto-mirai.jp/