服部 剣仁矢 ハットリ ケニヤ はっとり けにや
プロフィール
最終学歴・学位
首都大学東京大学院人文科学研究科文化関係論専攻日本文学教室 博士課程後期 修了
文学博士
専門・研究分野
文化関係論専攻日本文化論分野
研究
研究テーマ
研究課題:テクストと〈現実〉
上代文学は「文学」という名の通り、今から見ると物語的に見える内容を多く含んでいます。 しかし、平安時代(中古文学)のいわゆる作り物語や、現代のフィクションとは色々な面で異なっています。例えば、「実在」とは一切関係ないと言い張る現代フィクションに対して、天皇の起源と来歴を語る『古事記』などのように、上代文学の内容は〈現実〉と積極的に関係しています。あるいは、”このお話の出来事があったから、ここは〇〇という地名なのだ”といった「起源」を語る記述が、上代文学では定期的に挿入されます。書物の内容的な枠組みだけでなく、テクストの書かれ方によっても、〈現実〉と関わりを持つように作られているわけです。私は、このような上代文学のテクストと〈現実〉の関係について、固有名詞の提示形式から探っています。特に〈現実〉に作用する(しようとする)テクストの書かれ方に興味を持っています。以前はテクストの刀剣モチーフを中心に研究していましたが、上記のテーマとも無関係ではありません。上代テクストにおいて、特別な働きをした刀剣が固有名詞を持ち、後世に残る物として描かれていたことから発展しています。具体的な叙述における刀剣モチーフの働きについても、テクストと〈現実〉という観点から捉えなおして、今後も取り組んでいく予定です。
研究キーワード
日本文学 言語表現 上代文学 古事記 武器 刀剣 王権 テクスト 実態 現実 固有名詞
詳細情報
連絡先
研究室
人文科学研究科日本文化論教室事務室(国文学事務室)5号館615室(5-615)
内線番号
内線1357
メールアドレス
616ken●tmu.ac.jp
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