「SDGs時代の水素エネルギー社会について考える探究学習プログラム」発表会を開催しました。

お知らせ
会場の様子

8月23日(金)、南大沢キャンパスにて「SDGs時代の水素エネルギー社会について考える探究学習プログラム」発表会を開催しました。
本取組は、再生可能エネルギーや水素エネルギーに関心がある高校生を対象に、探究学習と発表の機会を提供するため、水素エネルギー社会構築推進研究センターが実施しました。

本プログラムは、水素エネルギーについての講義、東京2020大会選手村の水素ステーション見学、福島県再生可能エネルギー施設見学などを通して、各自で設定したテーマについて探究し、6月4日(火)に東京国際フォーラムで開催した「世界水素技術会議」と今回の「水素社会のための第4回国際シンポジウム」内において、発表するものです。

発表会当日は、多くの大学生や教職員、高校の教員が報告を聞きに訪れました。口頭発表をした高校生は4人。太陽光を効率よく利用するための課題やCO2の排出量を無くして水素エネルギーを利用するための課題など、それぞれが、この探究学習を通して得た知識や疑問について、大学や海外の論文等を調べながら答えを探究し、考え出したアイデアなどを、自分の言葉でしっかりと発表していました。

ポスター発表の様子
ポスター発表の様子
口頭発表の様子
口頭発表の様子

引き続き行われたポスター発表では8人。発表後には、大学の先生や大学生から活発な質問が飛び、意見交換をしていました。難しい質問に言葉が詰まる場面もありましたが、他の来場者の助けを借りながら、一生懸命説明をしている姿が印象的でした。

発表した高校生に感想を聞いてみました。

学生01
都立昭和高等学校 唐澤香梨菜さん
都立昭和高等学校 唐澤香梨菜さん

「今回の探究学習は、疑問に思ったことや課題を解決するための情報を調べて考え、解決策が見えきたように思えても、また課題が発生し、それを解決するために調べ考える。ということの繰り返しでした。そこが、高校の授業のように、問題に対して明確な答えがあるわけではないので大変でした。自分的にはもう少しこうすればよかった等の課題が残りました。」


学生02
都立昭和高等学校 浅見真滉さん
都立昭和高等学校 浅見真滉さん

「課題を解決するための情報の調べ方や、自分の意見を発表する方法を学べました。エネルギー問題については世界的に大きな問題であり、文系理系関係なく全ての人に関わると思うので、今回の探究学習をきっかけに考え続けたいと思いました。」


学生03
南多摩中等教育学校 福代朱理さん
南多摩中等教育学校 福代朱理さん

「もともと化学が好きで、水素エネルギーや環境問題についても興味があったので、理解を深められたらと思い参加しました。発表資料を作成する際、グラフ等のデータや論文の理解を深めるため、大学の先生や家族にも協力してもらいました。発表してとても達成感が得られました。」

皆さん、この発表までに多くの苦労があったようですが、達成感にあふれた表情で、話してくれました。

都市環境学部 宍戸哲也教授
都市環境学部 宍戸哲也教授

本プログラムを担当した都市環境学部の宍戸哲也教授にお話を伺ったところ、「このプログラムに参加した高校生はみんな熱心に取り組んでくれたので本当に良かった。参加条件を文系、理系問わないなど、枠を絞らなかったおかげで、それぞれが視野を広げるきかっけとなったと思うので、今後の進路選択に活かして欲しい。また、探究学習を通じて、大学で学ぶことはすぐに答えがわかることではなく、繰り返し考え続けることが大事だということを高校生が理解してくれたので、この取り組みの目的は果たせた。」と手ごたえを感じていました。

水素エネルギー社会構築推進センターが主催した探究学習支援は初の試みでしたが、担当者も参加者も大きな満足感を得られる結果となりました。

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