首都大学東京が、東京都及び日本放送協会(NHK)と連携し、2017年6月13日〜6月28日までの16日間、世界自然遺産に登録されている小笠原諸島の南硫黄島において実施した自然環境調査の成果を紹介した、NHKスペシャル「秘島探検 東京ロストワールド 第1集 南硫黄島」が、第60回科学技術映像祭で文部科学大臣賞を受賞しました。
南硫黄島は、急峻な地形や自然環境の厳しさから人が定住したことがなく、小笠原諸島で最も原生の自然が保たれている島で、自然環境保全法で立ち入りが禁止され、また文化財保護法で島自体が天然記念物として手厚く守られています。
上記調査では、植物、鳥類、昆虫、陸産貝類などの調査を実施するとともに、立ち入れるルート以外はドローンを使った空撮による記録調査を行いました。
今回の調査により、南硫黄島が世界自然遺産地域としての価値を引き続き有していることが証明されました。また、採取・採集した個体やドローン画像などは、今後学術的な分析を行い、島の生態系を保全管理するための基礎資料とし、小笠原諸島全体の保全目標や保全計画を策定する際の科学的情報として活用されます。
表彰状授与式は、2019年4月19日(金)科学技術館 サイエンスホールにて行われます。
参考
南硫黄島学術調査プレス発表(2017年9月12日): https://www.tmu.ac.jp/news/topics/15395.html