東京都立大学オープンユニバーシティ冬期講座について
本学オープンユニバーシティでは、冬期講座の受講生を募集します。
高校生のための大学授業体験シリーズは、大学で教育・研究に携わる教員が、オンラインで講義します。
オンライン講座ではいつでもどこでも学べるようzoomでのライブ配信とともに、録画したものを見逃し配信として開講の翌営業日以降7日間実施します。
講座は、文系・理系問わずジャンルは多岐にわたりますので、興味・関心のある講座がありましたら是非お申込ください。
※ 現在、冬期講座の申込受付中です。
【オンラインスペシャル】
「江戸時代」を考える 〜将軍別に読み解く江戸二百六十年〜
▽1月17・24・31日(土)、2月7・14日(土)、2月20日(金)、28日(土)、3月7日(土)
10:30~12:00(全8回)※第6回のみ18:30~20:00
■講座コーディネーター 東京都⽴⼤学 副学⻑ ⼤学教育センター⻑ 人文社会学部人文学科 教授 谷口 央
慶⻑8年(1603)に徳川家康が征夷⼤将軍(以下、将軍と略す)に任官し、江⼾幕府が開かれることとなった。そこから約260年の間、江⼾幕府が⽇本の政治を担うこととなる。その間、幕府政治の中心となる将軍に任官した者は15代を数えることとなった。
幕府政治の初期は、その体制作りが着実に進められていく時期となる。高校教科書では武断主義(政治)から文治主義(政治)へと変化したとされる時期であるが、その変化は結論ありきであった訳ではなく、そのときに応じた対応が進められた結果がこのような変化を遂げることになったのである。続く時代は、元禄文化等の名称があることに知られるように、社会全体が安定することにより、文化が発展する等、社会全体が成熟していく時期となる。
一方、社会の発展は同時に社会全体の複雑化を伴うことともなる。そのため、これまでの体制を維持するのみでは政治運営は難しく、その時その時に応じた体制作りが求められることとなった。
また、⽇本国内のみが発展していた訳では無く、全世界的に社会や技術は発展しており、それに伴い国際化が進んでいくことともなる。江⼾幕府による政治体制は、一般的に「鎖国」と呼ばれるように、対外的な窓口は限定する形を取っていたが、もはやその様なスタンスは許されない状況へと進んでいくことになる。
以上のような社会の流れを経た江⼾幕府の政治は、どのように移り変わっていったのであろうか︖本講座では、この時期の政治状況を将軍別に見ていくことから、各将軍の時期の特⾊を確認していくことを目標とする。そして、本講座では、総復習を最後に行うことにより、改めて江⼾時代全体を⾒直し、その総体的な理解を進めることとしたい。
【冬期講座対面特別企画】
日本の魅力ある博物館・美術館シリーズ
鶴岡市立 藤沢周平記念館 藤沢周平の世界
珠玉の時代小説と作家の生涯
▽2月21日(土) 14:00~17:10(全1回)
■担当講師
遠藤 崇寿 (株)藤沢周平事務所代表取締役、鶴岡市⽴藤沢周平記念館 監修者
進藤 恵理也 鶴岡市⽴藤沢周平記念館 主査
⽇本を代表する時代小説作家のひとり藤沢周平。間もなく没後30年を迎える今も、藤沢周平作品は多くの読者に読み続けられています。 この講座では、代表作や転機
になった小説を取り上げながら、⾃⾝のエッセイや⼿帳の記述を通して藤沢作品の魅⼒を解説します。 藤沢周平に興味を持ち、もっと知りたいと思った方は、ぜひ⼭形県鶴岡市にある藤沢周平記念館を訪れてみて下さい。三方を⼭に囲まれ、⼀方に海が拡がる豊かな庄内平野は「海坂藩」の情景そのものです。講座の中では、記念館の展示と施設紹介、藤沢周平と鶴岡の関わりについて解説します。
●14:00〜15:30
「藤沢周平と鶴岡・庄内」
講師:遠藤崇寿、進藤恵理也
藤沢周平が生まれ育った鶴岡・庄内の風土、歴史、⽂化を紹介し藤沢作品との関わり を解説します。
●15:40〜17:10
「藤沢周平作品の魅⼒」
講師:遠藤崇寿
デビュー作の「溟い海」直⽊賞受賞作「暗殺の年輪」「蟬しぐれ」「橋ものがたり」「⽤心棒⽇月抄」「三屋清左衛門残⽇録」などの代表作、転機になった作品を取り上げな
がら、藤沢周平作品の魅⼒と創作の裏側を解説します。
【他オンラインスペシャル】
シティ・ポップから考える ―都市・音楽・イメージ 特別編
▽1月23・30日、2月6・13日(金) 18:30~20:00(全4回)
■担当講師
日高 良祐 京都⼥⼦⼤学 現代社会学部 現代社会学科 准教授
柴崎 祐二 音楽ディレクター/評論家
⾦ 悠進 東京外国語⼤学 世界言語社会教育センター 講師
2010年代後半から注目を集めるようになったシティ・ポップのリバイバル現象。もともと70〜80年代の⽇本でつくられた都会的なニュアンスをもつポップミュージックを「シティ・ポップ」と呼ぶようになっていましたが、2010年代に⼊って⽣じた海外からの「発⾒」と流⾏は、あらためて⽇本でもシティ・ポップに対するリバイバルを引き起こしました。そうした動向はマスメディアで取り上げられただけでなく、現在ではアカデミックな研究の領域でも注目を集めています。本講座は、『シティ・ポップ⽂化論』での議論を踏まえた上で、シティ・ポップ・リバイバルにおけるメディアの作⽤に焦点を絞った論点を考察していきます。
【高校生のための大学授業体験シリーズ】
絵本に学ぶ臨床⼼理学⼊門 こころの成り⽴ちと発達
▽2月14日(土) 13:00~14:30 (全1回)
■担当教員 松岡 努 東京都⽴⼤学 ⼤学教育センター/人文科学研究科人間科学専攻臨床⼼理学分野准教授
本講座は、臨床⼼理学の⼊門として、意識や無意識といったこころの成り⽴ちと、その発達の過程について、絵本を素材にしながら解説します。
1. 臨床⼼理学とは
臨床⼼理学は、こころの成り立ちや発達の理論に基づいて、こころがほどよく機能しなくなる状態(いわゆるこころが「病む」)がどのように生じるのか、そしてどのように回復させることができるか、ということに関する⼼理学の領域です。
2. こころの成り⽴ち:意識と無意識
わたしたちは⽇常の⼤半を「意識」の状態で過ごしています。しかし「意識」の状態は必ずしもこころのすべてではなく、「無意識」という意識していない状態も同時に機能していると考えられます。ここでは、モーリス・センダック作の『かいじゅうたちのいるところ』という絵本を使って、こころの中にある無意識的な攻撃性との出会いとコントロールの⼤事さについてお話しします。
3. こころの発達:こころの発達を⽀える親⼦関係
こころはからだと同じく、生まれる前から、そして生まれたあとも、成⻑し発達していきます。そこで重要なのは親⼦関係です。ここでは、ユッタ・バウアー作の『おこりんぼママ』という絵本を使って、こころの発達を⽀える親⼦関係についてお話します。
【高校生のための大学授業体験シリーズ】
バイオマテリアルで実現する薬の体内宅配サービス
▽3月19日(木) 19:00~20:30 (全1回)
■担当教員 朝山 章⼀郎 東京都⽴⼤学 都市環境学部 環境応用化学科 教授
体になじむバイオマテリアルを⽤いて、最適な治療効果を上げることを目的としたドラッグデリバリーシステム(DDS)は、体内の必要な箇所に、ピンポイントで医薬品を運ぶシステムで、薬の宅配便に例えられます。DDSの未来を創る「化学」の⼒を学んでみよう︕
1. 届けたいところにピンポイントで運ぶ
バイオマテリアルは、ヒトの体の中で働く⽣体機能性材料で、使⽤される代表的な例では、人工臓器や人工関節などが挙げられます。人体は異物が侵⼊するとそれを排除しようと、拒絶反応を起こすため、⽣体組織になじむ素材が使われています。
このバイオマテリアルを⽤いて、体内の必要な場所にピンポイントで医薬品などを運ぶためのDDSの研究が進められています。⾎管の中で異物とみなされないバイオマテリアルでカプセルのようなものを作り、薬を中に⼊れます。届け先の臓器などの細胞へ、タグ(目印)をつけて送り出します。
2. 筋肉再生、糖尿病の治療などを目指す
プラスミドDNAという遺伝子は、筋肉に注射すると幹細胞が活性化して筋肉の再⽣を促します。この遺伝子を、DDSで体内の未到達空間に届けられれば、その場での再⽣医療をはじめ、より多くの病気や障害の治療に繋がり、⽣活の質(QOL)が向上します。
また、糖尿病の治療に期待がかかるのが、亜鉛イオンデリバリーシステムです。⾎糖降下ホルモンのインシュリンの分泌量が減ったり、機能が低下したりすると、⾎液中に糖が充満して⾎糖値が高くなります。そこで、DDSにより、インシュリンの分解抑制機能を有する亜鉛イオンを、肝臓にピンポイントに届けて、糖の分解吸収を促進します。
3. 認知症の治療への挑戦など、さらに広がる用途や可能性
治療や必要な成分を、目的の場所に拒絶反応なしに安全に届けるDDSは、今後の臨床現場において様々な活⽤が考えられます。認知症治療をはじめとする脳や神経系など、これまで難しいとされていた領域でも研究が進んでいます。DDSは、これまでの常識を覆す画期的な治療に⽋かせないものとなることが期待されます。
【高校生のための大学授業体験シリーズ】
感じる心のサイエンス
▽3月14日(土) 13:30~15:00 (全1回)
■担当教員
井上 和哉 東京都⽴⼤学 人文社会学部 人間社学科 准教授
みなさんは⽇常の中で、怒ったり、悲しんだり、喜んだりといった感情をたくさん経験しているはずです。感情はとても⾝近なもので、「わざわざ研究する必要があるの︖」と思う⼈もいるかもしれません。しかし実際には、感情は主観(気持ち)・⾏動(表情や⾏動の変化)・⽣理反応(心拍や発汗などの⾝体の変化)が複雑に絡み合った、とても奥の深い現象です。だからこそ、心理学をはじめ、神経科学・情報学など、幅広い分野で研究が進められている重要なテーマになっています。
本講座では、感情の定義の問題から始め、感情が私たちの認知(注意・記憶)に与える影響、感情をコントロールする方法など、感情心理学の基礎的な内容を紹介します。
(1) 心理学における感情の定義・考え方
喜び・恐れ・怒り・悲しみ・嫌悪・驚きという質が異なる感情を想定する⽴場と、感情の違いは快―不快、興奮の量の違いに過ぎないと考える⽴場を紹介します。
(2) 感情が認知に与える影響
ネガティブなものについ目が向きやすい現象や、強い感情を伴う出来事が記憶に残りやすいことなど、感情が注意や記憶に与える影響を解説します。
(3) 感情をコントロールする方法
感情をコントロールする方法としてどのようなものがあるか、どの方法が有効なのかを解説します。
他にも多数、高校生が無料で受講可能な講座がございます。
あなたもぜひ大学の授業を体験してみてください!
高校生無料受講可能な冬期講座一覧
(オンライン講座)
・ライフステージとPT・OT
・サービスとロボットとデザイン
・探求の楽しさを一緒に体験しよう!(トーク編)
・数理で読み解く動物の⽣態・⾏動と意思決定
・確率・統計ナイト ⽔を抜かないで、池のなかの⿂を数えられるか︖
・万葉挽歌の表現〜挽歌とはなにか〜
・プトレマイオス朝エジプトを掘る古代採石場遺構とエジプト語・ギリシア語銘文
(対面講座)
・観測データから探る東京の短時間強雨
