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システムデザイン学部の学生が、第21回キャンパスベンチャーグランプリ東京にて受賞しました!

 2024年12月9日、システムデザイン学部情報科学科4年次の伊藤大陽さんが第21回キャンパスベンチャーグランプリ(CVG)東京大会にて日刊工業新聞社賞を受賞しました!

 キャンパスベンチャーグランプリは、日刊工業新聞社が運営している大会であり、現在全国8地域(北海道、東北、東京、中部、大阪、中国、四国、九州)で展開されています。“学生起業家の登竜門”として知られています(キャンパスベンチャーグランプリHPより抜粋)。

 

■受賞内容

『選書SNS 〜ネット書店で出版産業のDXを〜』

 デジタル本を取り扱うデジタル版の書店で、出版産業そのものをDXします。具体的には、選書サービスと書籍サブスクを組み合わせた「ネット書店」を創業します。これによって、出版社がデジタル本の書店営業を展開できる時代と、読書家が読書体験をオンライン上で完結させられる時代を同時に実現します。
 デジタル本の台頭・普及は、読書家と出版社の双方にとって喫緊の課題です。1日に約200冊もの新刊が発行される出版産業において、オススメ本の棚を毎週のように更新してくれる書店は、まさに「選書・書籍営業の社会基盤」といえる存在です。しかし、デジタル本の普及が進むにつれて、従来の紙媒体の書籍を扱う書店の経営は厳しさを増しています。実際、日本におけるデジタル本の普及率は既に約3割に達し、書店数が1店舗以下の自治体は全国の約5割に達しています。私達は、デジタル本を取り扱うデジタル書店を立ち上げることで、この社会課題を解決いたします。
 事業の初期段階では、特に選書サービスの立ち上げに注力します。その中心となるのが、読書の動機や目的に合った書籍との出会いを支援する「選書SNS」です。このサービスでは、インフルエンサーが自身のオススメ本のリストを電子書棚として投稿します。ユーザーは推しのインフルエンサーをフォローすることで、自分の趣味嗜好に合った新刊や話題の本をキャッチアップできる、自分専用の書店をつくることができます。いわば、「選書の推し活」です。
 この初期段階のインフルエンサーには、業務委託契約の形で参画していただきます。その後、書籍サブスクの提供を開始した際には、YouTuberやTikTokerのように、インフルエンサーが成果報酬型の収益を得られるしくみを導入します。出版社としては、インフルエンサーを通した読者コミュニティへの効果的なマーケティングが可能となります。
 このオンライン書店事業が安定的に成長した段階で、グローバル展開を目指します。

 

■取り組みのきっかけ・経緯

 私は中高生のころから、書店に入り浸る時間が大好きでした。通学途中にある大型書店を、週に2~3店舗ハシゴしていたほどです。書店の本棚を眺めていると、世の中の関心事や、書店員さんの本を推す気持ちが伝わってくる感覚がたまりません。
 そんな書店好きの私ですが、大学生になり南大沢・日野キャンパス周辺での一人暮らしを始めると、書店から足が遠のくようになりました。往復に2時間かかる都心の大型書店に訪問する頻度は、自ずと月1回ほどに落ちてしまったのです。八王子市近辺の住民ですらこの有様であるのなら、地方の方々にとって、大型書店は生活に無縁なものなのではないか。これは深刻な地域格差なのではないかと、危機感を募らせるようになりました。
 話題となっている本や書店員が薦める本を、書店に実際に訪れていなくてもキャッチアップできるサービスというアイデアは、このような原体験から生まれたものです。
 このアイデアでの活動を本格的に始めたのは、学部3年次の終わりごろです。エンジニアの友人と意気投合したことをきっかけに、アプリを開発し始めました。この友人との出会いをはじめ、多くの方々との御縁を通して、今日まで想いを少しずつ形にしてきた次第です。お世辞を抜きにして、私一人ではここまで活動してこられませんでした。

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伊藤さん

 

■授賞式の様子

 

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(日刊工業新聞撮影)

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(日刊工業新聞撮影)

 

■受賞にあたってのコメント

 この度、日本最大規模の学生ビジネスコンテストの東京大会において、ファイナリスト選出に加え、栄えある賞を賜り、大変光栄に存じます。外部の方々からも活動を評価・応援していただけることは、今後の大きな励みになります。
 今回の受賞にあたっては、多くの方々にご支援いただきました。TNPパートナーズ代表の呉雅俊様には、メンターとして、投資家の視点から多岐にわたる貴重な提案や助言を頂戴いたしました。また、創業メンバーの玉城響氏、東京都立大学の総合研究推進機構特任准教授の野澤博先生には、ピッチの壁打ちに幾度となくご協力いただきました。そして、昨年度受賞者の加藤優里様には、ご自身の体験談や助言を惜しみなく共有していただきました。この場を借りて、深く感謝申し上げます。
 今回の受賞は、事業アイデアという構想を評価いただいたものと承知しておりますが、今後はこの構想を具現化し、サービス・事業として展開していく所存です。現在はβ版アプリを開発し、テスターの方々へのインタビューを実施している段階です。サービスの開発・立ち上げにご興味のある方々、特にプログラマーの方々からのご連絡を心よりお待ちしております。気軽にお声がけください!世界規模の産業プラットフォームを、ぜひ一緒に創業しましょう。

 

■伊藤さんの経歴

2024年12月9日 第21回キャンパスベンチャーグランプリ東京 日刊工業新聞社賞
2024年12月21日 TMU EntreBloom ビジネスアイデアコンテスト 最優秀賞、ATOMica & KDDI賞

 

■関連リンク

キャンパスベンチャーグランプリ東京HP(第21回東京大会結果)
TMU EntreBloom ビジネスアイデアコンテスト受賞結果
TMU EntreBloom ビジネスアイデアコンテスト本選会レポート
伊藤さんのSNS・ブログ(Linktree)