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人間健康科学研究科ヘルスプロモーションサイエンス学域の学生が第10回骨格筋生物学研究会 若手研究者賞を受賞しました!

 2024年3月10日、人間健康科学研究科 ヘルスプロモーションサイエンス学域 博士前期課程2年次(当時)の土肥希虎さん(指導教員:古市泰郎准教授)が第10回骨格筋生物学研究会 若手研究者賞を受賞しました!

 骨格筋生物学研究会は、骨格筋研究者の情報交換や共同研究の促進を目的として設立されました。未発表データを含む最新のデータを共有し、活発な議論を促進する場としてセミクローズド形式で開催しています。

 

■受賞内容

・受賞演題: 非損傷骨格筋へ筋芽細胞を生着させる移植方法の検討
骨格筋の再生医療に向けて、細胞移植の研究が進められています。従来の課題として、培養した骨格筋の細胞は移植しても体内で定着しにくいことや、細胞を定着させるために傷つけなければならない点がありました。そのため、加齢による骨格筋の減少(加齢性筋萎縮)など、筋が傷つかずに萎縮する症状には応用が難しいとされていました。本研究では培養した筋芽細胞を細胞外基質(細胞外を取り巻くタンパク質の構造体)と混合して移植することで、傷ついていない筋組織にも細胞を定着させることに成功しました。この成果により、加齢性の筋萎縮にも細胞移植を使った治療の可能性が開けたと考えられます。

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▲賞状

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▲授賞式の様子
左:札幌医科大学 山田崇史准教授(骨格筋生物学研究会主催者) 右:土肥さん

 
■受賞にあたってのコメント

 この度、第10回骨格筋生物学研究会にて若手研究者賞をいただきました。先生方、および研究室メンバーのご助力に感謝いたします。
 我々は骨格筋に焦点を当て、超高齢社会を迎えた現代において喫緊の課題である健康寿命の延伸を目指した基礎研究を行っております。健康寿命を低下させてしまう要因の一つに骨格筋の萎縮が挙げられ、当研究室は、この加齢に伴う筋萎縮の治療法確立を目標に研究を進めています。本研究はこれまで困難とされてきた「非損傷筋に生体外で増殖させた筋芽細胞を移植して定着させること」に成功いたしました。本研究でいただいた評価に驕らず、引き続き研究を通して社会に貢献できるよう努めてまいります。

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土肥さん

 

■関連リンク

古市研究室Webサイト
ヘルスプロモーションサイエンス学域Webサイト