理学部化学科 野村琴広教授が、公益社団法人 石油学会より2023年度「学会賞(学術部門)」を受賞しました。
受賞題名は以下のとおりです。
「前周期遷移金属錯体触媒による高機能オレフィン系ポリマーの創製と選択的オリゴマー化」
“Newly Designed Molecular Catalysts for Synthesis of New Polyolefins and Selective Ethylene Dimerization”
公益社団法人 石油学会ホームページ「2023年度表彰受賞者一覧」
なお、授賞式及び受賞講演は5月に開催の第66回年会で行われます。
受賞理由
受賞の主な業績は、(i) 豊富な化学原料であるオレフィンから回収・リサイクル可能な新しい機能性ポリマーの合成を可能にする独自の高性能チタン錯体触媒(非架橋ハーフメタロセン型触媒)の設計・創製と材料開発、(ii) エチレンから基幹原料である1-ブテンを効率よく合成可能とする高性能バナジウム・ニオブ錯体の設計・合成、(iii) 関連の活性種構造や反応機構解析、です。この分野で引用回数の多い多数の学術論文を報告し、国内外で多数の基調・招待講演を行い、国際会議の組織委員長や企画・運営も担当しました。さらに開発した触媒が国内外での産業利用につながり、実用的にも顕著な業績を達成したことにより、この研究分野における先導的役割を果たしていると評価されました。
公益社団法人 石油学会について
石油学会は昭和33年5月に創設され、石油・天然ガスの開発石油および石油化学工業、石油に代わる新燃料、さらには今後に大いに期待される新しい化学の分野まで、産・学両面にわたって幅広く活動を行っている国内で唯一の石油に関する学会で、現在約4,000人の会員を擁しております。(公益社団法人 石油学会ホームページより抜粋)