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人文科学研究科人間科学専攻心理学分野の大学院生が2023年度「忘れられない看護エピソード ~いのちをまもり、支えるプロフェッショナル~」の優秀賞を受賞しました!

 2023年5月7日、厚生労働省と公益社団法人日本看護協会が主催する「看護の日」イベントにおいて、人文科学研究科人間科学専攻心理学分野 博士後期課程の菱谷怜さんが2023年度「忘れられない看護エピソード ~いのちをまもり、支えるプロフェッショナル~」の優秀賞を受賞しました。

・菱谷 怜 【人文科学研究科人間科学専攻心理学分野 博士後期課程3年】
2022年に東京都立大学SPRINGスカラシップ研究学生(JST次世代研究者挑戦的研究プログラム)に採用され、看護師の知覚-行動系情報処理過程について、特にリスク判断に介在する潜在的な表象の行動への影響に着目し、実験心理学的手法を取り入れながら、分野横断的な研究を進めています。

 

■「看護の日」イベントとは

 ナイチンゲールの誕生日にちなみ、毎年5月12日は「看護の日」に制定されており、その前後の1週間は「看護週間」として看護に関わる様々なイベントが行われています。
   2023年5月7日には、厚生労働省と日本看護協会が主催する「看護の日」イベントが実施され、これから看護の道を目指す若い方々にプロフェッショナルとしての看護の魅力を伝えるトークイベントの開催や、現場で働く看護職から募った「忘れられない看護エピソード」の表彰式、その最優秀賞を基に作成したアニメーションの公開などが行われました(公益財団法人日本看護協会HPより一部抜粋)。ハリー杉山さんの進行の下、現役の看護師と看護学生のトークセッションなど、看護に関する様々な企画が実施されました。また、スペシャルサポーターの窪塚愛流さんもイベントの応援に駆け付け、特別審査員の内館牧子さんもVTR出演されました。
 なお、当日、イベントの様子はYouTubeライブでも配信されました(アーカイブ動画はこちら)。

 

■受賞内容

<2023年度「忘れられない看護エピソード」について>
「看護の日・看護週間」事業で行ってきた「忘れられない看護エピソード」募集事業をリニューアルし2回目の開催となりました。「いのちをまもり、支えるプロフェッショナル」と題し、現場で働く看護職の方々から日々実践している看護のプロフェッショナルとしての専門性や魅力を、次世代を担う若い方々に伝えるエピソードが募集されました。特別審査員の内館牧子さん(脚本家)らにより選ばれた3作品が受賞しました(公益財団法人日本看護協会HPより一部抜粋)。

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賞状とトロフィー

 今回、看護職経験者が投稿した「忘れられない看護エピソード」の中から、『未来を見据えて』という作品が優秀賞に選ばれ、「看護の日」イベントで表彰されました。受賞した作品は、限局的にしか患者を捉えられていなかった私自身の新人看護師時代の経験を基にしたもので、患者と関わる看護師としての姿勢が変化し、患者の未来も含めて全人的に捉える重要性を認識するきっかけについて記したエピソードです。本作品は、看護職者に関わらず、他者を思いやる上で、多くの人に気付きを届ける内容となっています。

 

■受賞にあたってのコメント

 私は、これまでに看護師として働き、看護学分野で修士号を取得しましたが、博士課程では心理学分野に進学し、看護師を対象とした実験研究を進めています。一方で、看護に関わる現象を表現する方法は、研究以外の場にもあるのではないかと思い、自身の臨床現場での体験を「忘れられない看護エピソード」として投稿したことが、今回のきっかけでした。この賞をいただけた喜びも感じつつ、私や私以外の受賞作品が、多くの人の心に届き、看護医療に関心を持っていただくことができたら嬉しいです。

 

■関連リンク

「看護の日・看護週間イベント」について
2023年度「忘れられない看護エピソード 〜いのちをまもり、支えるプロフェッショナル〜」について
2023年「看護の日」イベント(2023年5月7日開催)の様子(アーカイブ動画)