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都市環境学部 鳥海教授が2023年日本建築学会著作賞を受賞しました!

都市環境学部建築学科 鳥海 基樹 教授の著書『 マルセイユ・ユーロメディテラネ―文化化と享楽の衰退港湾都市再生』が日本建築学会著作賞を受賞しました!

なお、鳥海教授は2020年にも著書『ワインスケープー味覚を超える価値の創造』で同賞を受賞しており、今回で2度目の受賞となりました。
(前回の受賞についてはこちらから)

受賞について

受賞作品:  『マルセイユ・ユーロメディテラネ―文化化と享楽の衰退港湾都市再生』
 マルセイユは、流行の都市計画概念ではなく、ヒップ・ホップ、サッカー、ラグビー、フェスティヴァル、大道芸、はたまたスケボーすらも含む、地中海の海洋都市らしいバザール文化で都市再生に挑戦しています。都市計画の文化化や享楽の活用により、雇用改善、観光開発、地方創生、広域連携、そして何より社会的包摂にチャレンジしているのです。本書は、南仏らしく緩く、ワイルドで、楽天的な街づくりに挑んだ4半世紀の物語です。

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受賞者のコメント
鳥海 基樹 准教授
鳥海 基樹 准教授

 前著『ワインスケープ—味覚を超える価値の創造』(2018年・水曜社)に続き受賞でき、ほっとしています。
 『ワインスケープ』が規制による農村の美観保全を主意としたのに対し、本書は、生活や産業の将来像を絶対的に先行させながら、開発事業や特区制度でフランスでも指折りの醜観港湾都市が再生された歴史を主題としています。また、異床同夢こそが犬猿の仲を修復するプロセスも主旨とし、『官僚たちの夏』を地でゆく能吏の護民官精神も伝えたつもりです。当然ながら、フランス礼賛に陥らず中立的に病理や副作用を記述しました。つまるところ、両書を合わせれば、フランスの現代都市計画の教科書になったと自負しています。
 なお、本書の仕上げはフランス国立社会科学高等研究院(EHESS)でのサバティカル滞在なしにはあり得ず、同院の学友諸賢及び東京都立大学の同僚諸氏に感謝いたします。

日本建築学会著作賞について

会員が執筆した建築にかかわる著書であって、学術・技術・芸術などの進歩発展あるいは建築文化の社会への普及啓発に寄与した優れた業績。

一般社団法人日本建築学会ウェブサイトより抜粋)

関連リンク

一般社団法人日本建築学会