筑波メディカルセンター病院 脳神経内科 廣木 昌彦氏と産業技術総合研究所 健康医工学研究部門 人工臓器研究グループ 三澤 雅樹氏が研究代表を務めるプロジェクト「脳卒中治療の最速化及び均てん化のためのX線CT搭載ドクターカーのインフラ構築―The First MSU and MTU in Japan―」に、人間健康科学研究科人間健康科学専攻放射線科学域の沼野 智一教授がメンバーとして参加しています。
概要
脳卒中(脳梗塞、脳出血、くも膜下出血)の治療は一刻を争うため、迅速・的確な画像診断が必要です。脳卒中の画像診断には通常病院に設置しているX線CT装置が利用されます。
プロジェクトチームは、治療開始時間の短縮を目的に、「筑波メディカルセンター病院」、「産業技術総合研究所」を中心に、小型の頭部X線CT装置と遠隔通信装置を搭載したドクターカー(Mobile Stroke Unit:MSU)の開発を進めています。MSUは救急要請現場での診断と治療を可能にし、地理的条件でCT検査が難しい地域でも、患者さんの転帰の大幅な改善が期待されます。
沼野 智一教授は、このMSU開発において車載X線CT検査技術及びX線CT画像の遠隔通信技術に関する研究を担当しています。研究内容の一例として、本学に設置してあるX線CT装置を利用した「X線CT撮影動画」と「転送したX線CT画像の一部」を紹介します。頭部ファントム(X線CT検査訓練用の人形)をX線CTで撮影し、得られたX線CT画像を、モバイルルーター(スマートフォン程度の転送速度)を利用して筑波メディカルセンターに送っています。
〇頭部ファントムX線CT撮影風景の動画
〇転送した頭部ファントムX線CT画像の一部
【関連リンク】
筑波メディカルセンター病院による「脳卒中治療の最速化及び均てん化のためのX線CT搭載ドクターカーのインフラ構築―The First MSU and MTU in Japan―」詳細
人間健康科学研究科人間健康科学専攻放射線科学域 沼野 智一教授