都市環境学部建築学科 鳥海基樹教授の著書「ワインスケープ ー味覚を超える価値の創造」が2020年日本建築学会著作賞を受賞しました。
本書は、世界文化遺産に登録されたフランスの銘醸地のワインスケープ※を主軸に、建築学と都市計画学の視点から、文化的景観の保存を困難にする要因、それに対抗した制度設計、保存論理、それらを活用した観光の実態、さらには新たなワインスケープの創造に関する分析をまとめたものです。今次受賞では、食文化と建築文化、地形と気候、生産と観光、建築デザインと景観デザイン、伝統と技術、地域性と国際性など、様々な対概念を結びつける魅力を体系化した点が高く評価されました。
都市環境学部建築学科 鳥海基樹教授
「ワインスケープ ー味覚を超える価値の創造」
※ワインスケープとは、ブドウ畑の風景に留まりません。農道や休憩小屋にはじまり醸造所や集落もそれを含むものです。また、銘醸地世界遺産の誕生は、それを産業遺産や鉄道遺産にまで拡張しました。さらに、銘醸地を探訪するワイン観光の進展や目の肥えたクライアントに審美眼に応答し、それはアヴァン・ギャルドなワイナリーやブティックにまで展開しています。
2020年日本建築学会著作賞
会員が執筆した建築に関わる著書であって、学術・技術・芸術などの進歩発展あるいは建築文化の社会への普及啓発に寄与した優れた業績に贈られます。
関連リンク
教員情報:都市環境学部建築学科 鳥海基樹教授
一般社団法人 日本建築学会HP:https://www.aij.or.jp/2020/2020prize.html