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ミニ講義 ― 東京都立大学の「学び」を体験!
竹田 陽子 教授

竹田 陽子 教授
H30再編後の所属
経済経営学部 経済経営学科
経済学コース・経営学コース
竹田 陽子 教授 【教員紹介】
キーワード:
人工知能(AI),経営戦略,IT(情報技術)古典

情報技術をどう活用するかで企業の未来が決まる?

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情報技術が生み出す新しいコミュニケーション

世界中がインターネットでつながり、スマートフォンやパソコンを誰もが持っているという時代になりました。昔のコンピュータは作業の効率化だけに使われていましたが、今や人と人とのコミュニケーションになくてはならないものになりました。企業においては、情報技術が今までにはなかったコミュニケーションを生み出しています。
例えば、自動車や電気製品などの設計は長年、2次元の図面で行われてきました。しかし、もともと3次元のモノを2次元に描き直すとどうしても間違いが起きますし、設計している間は何を作ろうとしているのかがわかりにくいため、製造現場などほかの部署の人が意見を言うことは難しかったのです。情報技術の発達によって3次元で設計するようになると、ほかの部署の人が直感的に理解しやすく、「このように設計したら製造しやすくなる」と早めに提案することができるようになり、部門間の新しいコミュニケーションを生むようになりました。

企業の経営戦略に大きく影響

情報技術で新しいコミュニケーションが広がると、どのような相手とコラボレーションするかによって、さらなる可能性が広がっていきます。情報技術をどう活用するかは企業の経営戦略に大きく影響します。しかしこれまでは、情報技術は企業活動を支える手段の一つにすぎない、ととらえる経営者がほとんどで、活用方法については担当者に任せておけばよいという風潮がありました。しかし、情報技術が企業活動に大きな影響を与えるのは確かですので、経営者もしっかりと本質をとらえ、情報技術の活用を戦略的に指揮する必要があります。

求められる創造力

人工知能(AI)の発達によって人間の仕事がなくなるのではないかと話題になっていますが、そのような時代だからこそ個人や組織がどのような方向に進んでいきたいのかを創造的に考えることがますます重要になります。経営戦略とは企業がどうなりたいかを考えることであり、人間にしかできない仕事の一つです。

自らの創造性に自信を持って世界に向けた経営戦略を!

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創造性に自信がない日本人

アドビシステムズ社が2016年に「クリエイティビティに関する世界的な意識調査」を実施しました。結果を見ると、日本では自らがクリエイティブであるとする回答者は全体の13%しかおらず、調査が行われた5カ国中、最も低い割合でした。一方、全回答者に「世界で最もクリエイティブな国」はどこかと尋ねると、34%の人が「日本」と回答し、「世界で最もクリエイティブな都市」についても26%の人が「東京」と答え、いずれも最多の回答を集めています。つまり、世界の人たちから日本はクリエイティブな国と認識されているにもかかわらず、日本人は自らの創造性に自信のない様子が浮き彫りになったのです。

クリエイティブは天才だけの才能ではない

日本では「クリエイティブ」というと、アインシュタインやスティーブ・ジョブズなど、ごく一部の天才と言われる人たちの才能だと思われがちです。しかし欧米の人たちにとっての「クリエイティブ」とはもう少し軽いイメージです。日本人は自らの創造性にもっと自信を持ち、ビジネスにつなげていくべきなのです。
確かに、日本の企業はこれまで、何もない状態から新しいものを生み出すということについては苦手な傾向が見られました。しかし、これからの社会ではそうした創造性を発揮していくことが経営戦略上、とても重要です。

多様性をマネジメントして創造性を高めよう

企業が創造性を高めていくためには、さまざまな分野で専門性を持った人がチームを組み、新しい可能性を生み出すことが有効だと言われています。
例えば、製品企画のプロジェクトにおいて、ビジネス、デザイン、エンジニアリングといった分野の人たちがチームを組んでアイデアを出し合い、今までにない製品を発想するといったことです。今までにない発想を実現するには、それぞれの分野の視点、考え方を互いに共感しあうことが大切になります。多様性のマネジメントと創造性は密接な関係があるのです。

高校生・受験生の皆さんへのメッセージ

経営戦略は未来を作る学問です。経営戦略を学ぶことによって、将来、起業するだけではなく、既存企業に就職しても新しい事業を生み出したり、改善策を提案したり、身近なところから社会を変えていく力が磨かれます。若い人たちの表現力は一昔前に比べて極めて優れています。ぜひ自らの創造する力に自信を持ち、新しいものを生み出していってほしいと願っています。
失敗をしたらやり直せばいいだけです。あなた自身の手で社会を変えていくという意識を持って経営戦略を学んでほしいと思います。


夢ナビ編集部監修

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