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大嶋 伸雄 教授

大嶋 伸雄 教授

健康福祉学部 作業療法学科
大嶋 伸雄 教授

キーワード:
リハビリテーション, 訓練, 心理療法

病気や事故のショックで動けなくなった人をどうサポートするか?

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リハビリテーションて、なんだろう?

Aさん「足を骨折したんだって? 具合どう?」
B君「ありがとう。今、リハビリ中。来月には部活に戻れるよ」
こんな会話があるとします。リハビリとは、リハビリテーションの略で、訓練をして元のように学校や社会で生活できるようにすることです。B君は、医療機関で、関節が固まらないように曲げ伸ばしや、歩行訓練をしているのでしょう。この訓練を指導する人を「理学療法士」といいます。

体の機能と心の状態を同時にみる専門職

また、こういう場合もあります。
Aさん「B君、学校に来ないわね」
C君「体の具合は、だいぶ良いのだけど、事故のショックで、人と話したくないんだって」
体の機能が回復しても生きる意欲を失ったり、不安から学校や社会に戻れないというケースは珍しくありません。そういう人たちの回復をサポートするのが、「作業療法士」です。患者さんがどんな作業活動を行えば回復できるのか理解しており、そうした成功体験を通じて、体の機能とともに心のリハビリテーションを同時にはかります。
病気や事故によっては、体の機能が元どおりにならないことがあります。こんなとき、「もう元の生活には戻れない」と考えてしまい、必要以上、弱気になってしまいがちです。作業療法士は、身体機能と同時に心理療法を行う専門職です。「足が悪ければ杖歩行や車椅子で、どこにでも行ける」といった意欲を持ってもらえるよう援助を行います。

心が動けば身体が動く!

日本では、「体が完全でないと人生を楽しめない・楽しんではいけない」と考える人が多いのですが、実際は車椅子でも海外旅行はできます。自分で食事が作れずヘルパーさんにお願いしている人が、助けを借りて好きな映画を見に行ったり、仕事に行ってもよいのです。そのような、社会参加を助けるのも作業療法士の仕事です。
病院などの医療施設、高齢者福祉施設、精神科クリニック、障害児施設、その他学校などにも作業療法士が関与しています。

よいチームとは? ~連携協働マネジメント~

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医療は医師だけが行うのではありません

現在、医療の現場では、「連携協働マネジメント」の研究が進んでいます。患者さんをケアするのは、医師と看護師だけではありません。そのほかにも、作業療法士、理学療法士、医療ソーシャルワーカー、言語聴覚士などの専門家がおり、それぞれがチームを組むことで、初めて患者さんによい治療が行えるのです。

「友だちをつくりなさい」とたしなめられた留学生

一般に、「医療の専門家は、一生懸命勉強して、高度な知識と技術さえ身につけていればいい」と思われているようですが、それはちょっと違います。
例えば、イギリスの大学に留学した日本人医学生に、こんなエピソードがあります。彼は、熱心に勉強し優秀な成績を修めていましたが、ある日職員に呼ばれ、こう言われたのです。「勉強ばかりしていないで、友だちをつくりなさい。そうしないと、将来、医療事故を起こしかねないよ」と。
将来、医療の現場で、さまざまな専門家と協働で患者さんの治療に当たることとなる医学生は、さまざまな考え方を持った友だちと付き合うことが必要です。つまり、患者さんとのやりとりも含めた、コミュニケーション能力が非常に大切なのです。

よいチームは全員が「リーダー」

そしてよい医療チームとは、全員が「リーダーの視点」を持つことが必要です。これは、全員がリーダーになるということでは、ありません。あくまで「視点」を持っているということです。 「リーダーの視点」とは、空を飛ぶ鳥のように高いところから、患者さんと医療チーム全体を見て、状況を理解し、「今、誰がどう動かなければならないか」を判断することです(将棋かチェス盤を覗くように)。
専門家一人ひとりがこの視点を持つことで、全体の中での自分の役割がわかり、チームの中で自分がどう動けば良いのかがわかります。そして各人が適切に動いたときに、チームの力が発揮され、患者さんのためになる、よい治療が行えるのです。

高校生・受験生の皆さんへのメッセージ

“One for all, all for one.(一人はみんなのために、みんなは一人のために。)” この言葉こそが、医療の基本です。「患者さんのために、こんなことができた!」と感じるときの幸福感を、あなたにも、ぜひ味わってほしい。自分のことだけを考えてしまう人生は、つまらないものです。他人のために働き、そのことが自分の幸せにつながることを知れば、人生は豊かになります。また、医療はチームワークです。ほかの専門職と交わり協力して目的を達成する力も求められます


夢ナビ編集部監修

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